2016年08月10日

レポート:認知症地域ネットワークフォーラム2016 in 恵那 (中部)

中部フォーラム1【レポート:認知症地域ネットワークフォーラム in 恵那】

7月31日に岐阜県恵那市で開催された認知症地域ネットワークフォーラムのレポートをお伝えします。

フォーラムの構成は2部構成でした。
テーマの「ふみだそう 今日の出会いから生まれる、私の新しい第1歩へ」というのを、それぞれが自分ごととしてしっかり考えられる会になりました。
オープニングでは、富士宮事務局の望月さんがRUN伴について、そして認知症地域ネットワークフォーラムについて説明してくれました。

第1部は広島県からゲストとしていらっしゃった竹内裕さんと小菅もと子さんの講演・対談でした。
竹内裕さんは、広島県在住の認知症の当事者の方で「認知症になった自分だからこそ言える言葉を伝えたい」という想いで全国で積極的に講演活動をされている方です。「スーパー」がつくほどのすごいポジティブで、ユーモアに溢れていて、会場を何度も笑顔にしてくれました。
小菅もと子さんは、認知症になった義母の介護経験から、執筆活動を行ったり、認知症の人の家族の立場から積極的に活動されている方で、竹内さんから診断前から今に至るまで、会場の皆さんが気になるところを分かりやすく引き出してくれました。

第2部ではゲストや参加者の皆さんが自由に参加出来るワークショップを行いました。
「フィッシュボウル」と「マグネットテーブル」という2種類のワークショップを行い、新しい出会いと次の1歩を考える時間になりました。
「フィッシュボウル」とは良い対話を深めつつ、その内容を参加者全員で共有するための方法論です。立場の異なる参加者が、話したい話を、自身のタイミングで発言していきます。
今回は、ゲストの竹内さんと小菅さん、富士宮、名古屋、地元の恵那の認知症の当事者の方々が、お題に沿って、それぞれが好きなタイミングで話したいことを話していきました。
お題は以下の3点でした。
・どんな時に今、幸せに感じていますか?地域とのつながりで嬉しいと思うことは?
・これからの自分がやってみたいって思うことは?
・はじめに病院に行こうと思ったきっかけは?
「どんな時に今、幸せに感じていますか?地域とのつながりで嬉しいと思うことは?」ということに対して、富士宮からいらっしゃった石川恵子さんがおっしゃった『私は私です。みんな理解してくれるから良かった。周りが見てくれている。』という言葉が印象的でした。
次に「マグネットテーブル」を行いました。
「マグネットテーブル」とは、参加者が自分の関心のあるテーマを1つ決め、同じようなテーマの人同士で集まり、自己組織的にチームを生み出していく手法です。それぞれが、A4の紙に好きなことを書き、その場チームを組みましたが、今日初めて会ったばかりとは思えない団結力で、次の新しい一歩を発表してくれました。

クロージングでは富士宮市のぼちぼちクラブの皆さんによる曲の演奏がありました。
地元の認知症の当事者の方は「マグネットテーブル」でパートナーが欲しい呼びかけたところ、地元でこれから活動していくパートナーが見つかり、竹内さんとの新たしい出会いをきっかけに、新しい第1歩として地域に出るとおっしゃいました。まさに、テーマの〜ふみだそう 今日の出会いから生まれる、私の新しい第1歩へ〜というのがそれぞれの視点で実現されたフォーラムになりました。
恵那市での認知症にやさしいまちづくりがどのように展開していくのか楽しみです!!

恵那フォーラム2 恵那フォーラム3