2015年07月25日

中国フォーラム レポート

【レポート: 地域ネットワークフォーラム IN 山口(徳山)】

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中国フォーラム講師の若野さんからは、奈良「きずなや」の活動を中心に、認知症の人と一緒に取り組むまちづくりについて報告がありました。
認知症になっても地域の暮らしを継続できるようにするには、一緒に暮らす地元の人の理解が不可欠。地域のなかにある多様な困りごとのひとつとして認知症の人の暮らしづらさもあることを粘り強く伝えていくこと。そして地元の人が必要としていることを一緒に考え行動していく積極性。子どもから高齢者まで多様な人と新しい取組みを行う柔軟性が語られました。
地域にとって歴史と愛着のある梅林を、子どもも一緒に復活して、観光や商品開発まで認知症の人が一緒に参加するまちづくりを実現する若野さんの取組みのスケールの大きさに、会場から驚きの声が上がっていました。

そして、小西さんからDシリーズ(日本認知症ソフトボール大会)の取組みについての紹介です。認知症の人のやりたいことを一緒に楽しむことを基本に始まったスポーツ大会が、地域を動かしていく地元を巻き込んだ展開に成長する姿を知る事ができました。
認知症の人や家族、サポーターがチームを組んで会場の富士宮市にやってくることになり、受け入れるため実行委員会が立ち上がります。そのメンバーは認知症サポーター養成講座の人や介護関係者、自治体職員はじめ、商店街、地域の野球愛好家、旅館組合、FM局のアナウンサーなど多様な顔ぶれ。
大会当日は、元気にプレーする認知症の選手の姿から、認知症の人には難しいのでは、という誤解や偏見を払拭する機会となりました。参加者同士のまちを超えた交流も進み、次の大会に出るために毎週練習するチームも出るほど、日常が変化した認知症の人もいるとか。ひとつのイベントから生活が変わる様子が伝わりました。

最後に、参加者全員で感想やいまの思いを語るディスカッションを輪になって行いました。
自分も何かやりたいと思っていたが、講演を聞いて挑戦することの大切さを思い出した人、継続していくためには何が必要か問いかけた人、自分はこんなことをしてみたいと宣言した人など、明日の暮らしを変えていける勇気がみなぎるフォーラムとなりました。