2016年03月27日
東北フォーラム レポート
【開催報告:東北・地域ネットワークフォーラム】
3月25日、東北・認知症地域ネットワークフォーラムが仙台で開催されました。東北の各地で、認知症ケアや地域地域づくりに関わるおよそ40名が参加しました。
フォーラムは、丹野智文さん(認知症当事者・おれんじドア代表)と池田武俊さん(大牟田市役所)による対談「認知症の当事者の声を聴くということ」からスタートしました。
池田さんからは、大牟田の取り組みの歴史的な経緯が紹介され、列車事故の最高裁判決が出た今、地域ぐるみでの取り組みがますます重要になってくるという提起がありました。
丹野さんからは、病気をオープンにしようと思うまでの葛藤と、勇気をもってオープンにしてからの周囲の方と生まれた信頼関係、見えてきた世界についてお話がありました。
今まで大好きだった営業の仕事や、車の運転はできなくなったけれど、これまで想像もしたことのなかった全国の人とのつながり、合唱団、講演活動など、今まで通りではないけれど、今までと違う新しい人生の構築ができることを伝えていきたいと語られました。
<対談で出たポイント>
●当事者が助けを求め、声を出せるためには、認知症をオープンにできる環境(偏見や雰囲気を含めた)が必要であること
●周囲にパートナーとなる存在がいて、一緒にやろうと言ってくれることがいると一歩前に踏み出せる
●認知症の人に何かをするというより、一緒に楽しんでくれるとうれしい
●RUN伴には、全国で、専門職だけでなく、一般住民も参加している点が特色
●丹野さんも会社の理解があり働くことが継続されており、企業の参加、理解ももっと増えるとよい
●子どもたちの関わりもますます重要
大牟田では、小中学校の総合学習にも認知症の絵本が使われている
●認知症の人と一緒になって考えて行くことが大事
その後、グループに分かれ、丹野さんと地域で一緒に実現したいこと、どのように実現していくのかをテーマに話し合いをしました。
<グループワークで出たアイデア(一部)>
●丹野さんのライフストーリーをテーマにした市民参加型ミュージカル
●企業から協力得てキッザニアのような職場体験(親子で、丹野さんの職場体験)
●山形県庁で、若年認知症の人が働ける仕組みをつくる(民間よりも先に手本を示す)