2015年08月14日
レポート: 地域ネットワークフォーラム IN 田貫湖(富士宮)
【レポート: 地域ネットワークフォーラム IN 田貫湖(富士宮)】
8月9日に行なわれた地域ネットワークフォーラム IN 田貫湖(富士宮)レポートを伝えします。
「認知症になっても変わらない暮らしがしたい。認知症をジブンゴトとして捉え、認知症になっても自分らしく生き生きと暮らしていけるまちを、みんなで考えたい」という想いのもと開催された今回のフォーラム。多くの方々が、富士山の麓の会場へ集まりました。
最初に、宮城県仙台市から若年性認知症当事者として様々な活動されている丹野 智文さんをお迎えして『私から始める認知症サポート』という講演をしていただきました。
丹野さんが自身の活動である「おれんじドア」や普段の生活の中で大切にしているキーワードや考え方を聞くことができました。
「認知症=介護」という考えが多い中、認知症の人が失敗しても怒られないよい環境が必要であり、周囲の人々が対等なパートナーとして寄り添うことで、『認知症を悔やむのではなく、認知症とともに生きるという道』を歩み始めることができたとおっしゃいました。
また、講演後、丹野さんの奥様もお迎えして質疑応答を行い、会場から多くの質問がありました。
その後、【認知症と歩む人たちと一緒に地域づくりをするための具体的なアクションは?】というテーマのワークショップをおこない、それぞれの立場でできることを考えました。各テーブルに認知症の当事者の方が参加する中で行われたディスカッションでは、「よい環境」を作るためにはどのようにすればいいのか、「パートナー」としてどうあるべきなのか、といった丹野さんが大切にしているキーワードが各グループから発表され、丹野さんの思いが伝わったのだなと感じました。
各チーム、様々な業種の方々が富士宮に集まり、各地域同士での交流が生まれたフォーラムの最後は、富士宮若年性認知症当事者バンドのギター演奏による『ふじの山』を全員で歌い会場が一体になって、暖かい雰囲気の中で終了しました。
これから地域ネットワークフォーラムは各地で開催されますので、お近くの地域で開催せれる際はぜひ、ご参加ください!
(記:RUN伴本部事務局金子)
講演者:丹野 智文(日本認知症ワーキンググループ ※ ・おれんじドア実行委員会代表 ※※)
※ 日本認知症ワーキンググループとは、認知症の人本人をメンバーとし、認知症の人と社会のために、 認知症の人自身が活動していく日本初の独立した組織です。
※※ 認知症と診断された人の、その不安を一緒に乗り越えられたら・・。悩みや不安を抱える認知症の人の相談に、認知症の人本人が答える全国でも先駆的な取組みが仙台市内で始まった。認知症の診断を受けて、これから先、どうなるのだろうと不安で仕方がなかったとき、私を前向きにしてくれたのは、 私より先に診断を受け、その不安を乗り越えてきた認知症当事者の方々との出会いだった。 (おれんじドア実行委員会代表 丹野智文)