2011年11月19日

RUN伴 支援先の宮城県の仮設GHを訪問

先週、RUN伴でみなさまから集めました寄付金をお渡しするため、
仙台市太白区にある仮設型グループホームを訪問してきました。

宮城県では、津波によって全壊した認知症グループホームと小規模多機能が19箇所あります。訪問した蓬田隆子さんのグループホームも、被災前は若林区にあり、津波の被害のため、7人の方が亡くなられました。命が助かった方たちも、住み慣れた環境から避難所暮らしとなり、不安定な精神状態になった方、これまでできていたことができなくなってしまった方も多くいらしゃったということですが、8月から仮設型のグループホームへの入居が始まり、現在は、全壊した19施設はみなさん仮設の施設へと移行できたとのことです。

外から見ると、普通のプレハブ住宅ですが、内側に入ると、普通のグループホームに近い設備で、入居者それぞれの個室(洋室と、畳部屋があり、以前暮していた環境と同じ環境が用意されいます。)と、リビング、洗面台、風呂などがあり、比較的、被災前と同じような環境が実現しています。

RUN伴で集まったお金25万円を、蓬田さんが代表をされるNPO法人地域ケア研究所へお渡ししてきました。資金は、全壊した19施設で、今緊急度の高いものとして、耳で測れるタイプの体温計と、この仮設グループホームの脇にある畑で地域の人たちと一緒に行うプロジェクトに使われることになっています。施設では、津波で備品が流されてしまいましたが、なかなか設備を新たに購入することができない状態が続いています。認知症の方の場合、脇で測るタイプの体温計では、時間が経つうち、外されしまったり、計測をしていることを忘れてしまうことがあり、朝晩の計測の際に思った以上に時間がかかってしまします。今回購入する体温計によって、健康の管理がやりやすくなり、より個別の介護に時間を充てられるようになると仰っていました。

また、畑のプロジェクトは、認知症の方たちが慣れ親しんだ土いじりができるだけでなく、引っ越しで途切れてしまった地域の人たちと交流をするきっかけにもなります。今回の資金の一部は、畑作業をする際の道具などに使われる予定です。認知症の方が地域とつながりながら暮せる環境づくりの一助となればと思っています。

NPO法人地域ケア研究所の代表蓬田さんから、ご寄付いただいたみなさまへの御礼と、近況と課題についてメッセージをいただきました。

認知症の方の住む環境については、だいぶ整ってきたとのことですが、施設では暖房器具が不足しています。
職員の事務スペースではみなさん毛布をひざかけにして作業されていました。仮設住宅なので、もともと断熱が難しいだけでなく、流されてしまった場所や車のローンを抱えながら、経営的に新たな設備投資が難しい状況です。もう被災地ではモノは足りているという情報もありますが、仮設の介護施設では、暖房器具など不足しているものがあります。

もし、余っている暖房器具等をお持ちの方がいらっしゃったら、是非ご提供いただければとのことです。詳しくは、蓬田さんが代表をされている宮城県グループホーム協議会までお問い合わせください。(暖房器具の中にも、認知症グループホームで使用できるタイプとそうでないタイプがありますので、必ず事前にご確認ください。)

また、。来年も実施予定の、RUN伴へもご協力いただけるとのことですので、北海道、東北、東京をつないだイベントへと発展させていきたいと思います。